【修了考査①】会計士受験 最後のトラップ・修了考査の合格発表でした。
今日は公認会計士の修了考査合格発表でした。旧三次試験というやつです。(※旧一次試験…短答式試験、旧二次試験…論文式試験、てとこなのかな)
合格したみなさま、おめでとうございます!!(自分の合格年度はヒミツです、無駄に。笑)
ホットなネタなので、今回、次回に分けて本修了考査の実態?の分析まがいのことと、勉強の仕方等についてつらつらしようと思います。
http://ja.jicpa.or.jp/examination/syuryokousa27-9.html
受かったらどうなるの?
受かると晴れて「公認会計士」と名乗ることができます。名刺に「公認会計士」と書いてあったら修了考査に受かっている人です。監査法人勤務でも、名刺にそう書いてなければまだ受かっていないとか、他のIT担当者とかです。
将来エラくなってからの話では、監査報告書にサインをすることができるようになります。
受からなかったらどうなるの?
来年また受けられますが、恥ずかしいです。実務上は受かったところであまり関係ないんだけど(厳密に言うと関係ある)。だからこの試験、みんな「受かりたい」っていうより、
「落ちたくねーーーーーっ(´д`;)」
って思ってやってます多分。「会計士試験死ぬほど苦労して受かったのに、今さらなんだよこの罰ゲーム、ふざけんなよ」って思ってやってます多分。
合格発表の日の事務所・現場では、落ちた人に配慮しつつもその話題で密かにザワザワします…
もっとも、この「何の罠?何の嫌がらせ?」的な試験があることで会計士の質、というか知識面・制度面だけでなく「常に勉強し続ける姿勢」が保たれるという部分は確実にあると思います(※でも二度と受けたくないです)。
どんな試験なの?
☆「2年以上の実務」
+
☆「補習所(という研修機関)で1~3年分の研修受講・論文課題提出・ゼミ出席・10回の考査(テスト)で必要単位を取得する」
試験自体は二日間にわたって実施され(若干うろ覚えですが)、
★会計…180分
★税務…180分
★監査…180分
★経営…120分
★職業倫理…60分
…というギガビックマック的なボリュームで圧倒してきます。別の意味でおなかこわしそう。
内容も大変難しいので、素点は半分もいかないとか。難しい問題は誰もできないんで「埋没問題」として切り捨てる必要があります。
どのくらい受かるの?
今年(2015年12月に受験した人たち)の実績としては、
受験願書提出者数:1,954名
受験者数:1,811名
合格者数:1,301名
合格率は、
願書を出した人のうちの 66.6%
実際に受験した人のうちの 71.8%
この3人に2人、という数字を見て、どう思われたでしょうか。
その実態は…?
■願書提出者数は1,954人である。
→まず、公認会計士試験に受かっていれば誰でも受験できるわけではありません。上記のように受験要件を満たすことが必要です。そして受験料3万円ほど払って願書を出さなければなりません。
大学の講義と一緒で、うっかりして単位数が足りなかったり課題を提出し忘れたり期限に間に合わなかったり、考査の点数が足りなかったりするとそもそも受験できません。実際、私の知ってる人でもいます。願書の出願の際に初めて受験要件を満たしていないことに気がつくっていう。。(‐∀‐;)
そもそも受けられないっていうのはダメージ大きいです…
■願書を出したけど受けていない人が143人もいる。
→受けていない理由としては、病欠などもあるでしょうが、
・仕事が忙しくて受けられなかった
・勉強していなくて諦めた
・何年も受からないけど、とりあえず今年も願書だけ出していた
どれが割合として大きいかは不明ですが。。
■結局1,800人受けて、1,300人受かっている
=1,800人のうち、500人は落ちている。
→これをどう見るかですね…。
母集団は会計士試験合格者という職人集団なので、「油断すると落ちる」。しかも、この受かった1,300人を構成するのは、数は多数ではないにしろ2回目、3回目、…n回目受験者も含むので、初回受験者の合格者はさらに1,300人より少なくなります。
監査法人内で聞いた話や周囲を見ていて思ったこと
◼︎「勉強してない」は信用するべからず
というか、"勉強「やっている」基準"はすごく高め。つまり、
「全然やってないよー/ちょっとしかまだやってないよー」
=「まだ最初っから猛勉強!はしてないよ(ある程度はコツコツやっているけどね‼︎)」
ってことだから!
◼︎やっぱり勉強してる人は受かる、してない人は受からない
一ヶ月前になってもTACなり大原なりの予備校の講座申し込んでない人とか、勉強する気以前に、受かる気ないよね!?なんて強者も。。
◼︎一度落ちると、なかなか受からない…
監査法人の場合は多かれ少なかれ、直前に受験有給をもらえるところが多く、プラスαで自身の有給をつけて試験に備えます。ですが一度落ちて年次が上がるにつれて、受験有給は取れないor取れる日数も減ったり、仕事が忙しくなって休みも取れなくなります。ある程度短期記憶も合格に必要なファクターのこの試験は、直前にまとまった休みが取れるか否かも重要なので、最初の受験時に受からないと何年も「滞留」してしまうことになりかねません。実際、仕事できたり頭良いと周囲から目されている人でも2年、3年受からない人もいます。
うーーん、、、監査論についてはその傾向はあります。実務やっているわけですから。ただ税務は税理士法人の申告書作ってたり企業税務やってる人のが有利でしょうし、経理やっている人なら経理で会計システムいじってたりマスタのメンテやっている人、財務諸表・計算書類作ってる人、税金担当者は有利かと思うので、一概には言えないかな。もっとも、ここ数年だと会計士合格者の就職難の時期を過ぎているので、大多数が監査法人勤務で一般事業会社勤務の人は少ないんじゃないだろうか。。
あ、あと一般事業会社だと受験有給などの制度は基本的には無いと思うので、そこは不利かと思います。
◼︎「勝てば官軍」である
私みたいに最後ギリ駆け込みで勉強やったとしても、受かってしまえばどうとでも言えてしまうわけで…(;°∀°)
なので今後受ける方は、もしも「おれ、二週間前まで勉強しなかったけど受かった!キリッ」とかいう先輩がいても全力でシカトしてちゃんと勉強しましょう。その人は100人中の66番かもしれないですから。運が悪ければ落ちてます。
で、結局なにこの試験?誰得なの?
公認会計士の質を維持・向上させるためです。多分。
それによって、投資家のみなさまのため、ひいては国民経済の健全な発展に寄与するためであります!!(`・ω・´)キマッタ‼︎
…そうで在りたいと思っています。。ご参考 )
次回は修了考査の勉強について書き書きします。